S先生の体験談
 医療ビルで開業
 土地オーナー様へ



答えは、条件付でイエスです。

 具体的に説明します。

 最近増えている開業のスタイルとして、集合型開業があります。集合型開業とは、多様な診療科目の診療所が、一個のビルの中に集まったり(医療ビル、医療モール)、一つの敷地の中に並存したり(メディカルビレッジ)するものをいいます。集合型開業は、米国では一般的な開業のスタイルであるグループ診療(グループ。プラクティス)を模したものといえます。

 この集合型開業は、集まっている診療所が相互の連携を図ったり、患者さんの利便性を図るために生まれたものです。特に最近では、診療所経営が厳しさを増してきているので、診療所の集合のメリットを生かし、集患、増患対策の一環として注目を浴びています。ただ、現状を見ると、慎重な計画の下に集合型の施設にしているかは、大きな疑問があります。

 どちらかというと商業ビルのテナント確保のために安易に医療ビルとしたり、大型の不動産施設(商業モール、大規模マンション)の付加価値付けのためだったりします。一概にこれらが悪いとは言えませんが、今後は集合体だからといって簡単には患者さんが集まってこないでしょう。その意味で、集合型開業においても、慎重さが求められます。


JR南千住駅前の医療モールです


 患者さんは、本当に「便利」で「安心」でき、「快適」な医療施設を選ぶ傾向にあります。それは今後ますます進むでしょう。そんな環境にある中で、成功する開業をめざすには、集合型開業を選ぶ場合、次の点を確認する必要があります。

 まず、@その集合型施設の企画が十分練られたものであるか、Aその企画に関与する関係者が、集合型施設の意義を十分に理解し、的確な動きをするかどうかをチェックする必要があります。この@およびAの条件を満たしていないときは、その集合型施設での開業は、止めるのが無難です。良い開業は望めないと思います。

 上記のAは特に重要です。その施設のオーナーや建築設計事務所そして関与するコンサルタント等が、集合型医療施設のコンセプトを明確にし、それを実現するために各種の戦略、戦術を立てて確実に実行する必要があります。その体制がなければ、決して良い集合型医療施設はできません。(S先生の体験談について、下記からご覧下さい)

@についても、集合型医療施設の建つ地域の診療圏調査を十分に行い、それを 基に現況および将来を分析し予想して、一定の目標を立てる必要があります。目標がなければ、中々その施設の成功は上手く行きません。特に高い目標を掲げて、関係者が努力を維持していけば、名実ともに大成功の集合型施設になります。そうなるとかなり面白い開業になります。

 再度まとめると、集合型施設での開業は悪くはないが、いくつかの条件を満たした上でなら開業OKということになります。


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